サルも木からブログ

おもしろき、こともなき世を、おもしろく。

人見知りがインド行ったら人生変わった【第21話】タージマハルへの道を遮るもの

スポンサーリンク

インドは、最低で、最低で×100、最高な国だった。これは人見知りがインドに行って人生が変わった話。

 

_________

 

原田さんと僕は、インドのレストランで色々な話をした。

 

 

「好きな国はどこか?」

 

 

「インドでは何をする予定なのか?」

 

 

カップヌードルは何味が好きか?」

 

 

色々話をした結果、、

 

 

原田さんは、インドを1週間旅すること。

 

 

明日、世界遺産である「タージマハル」に行くことがわかった。

 

f:id:Jalapeno31:20210112222705j:plain

 

なんでも、

 

 

インドに来た理由の大きな1つは、「白亜の芸術」

 

 

「タージ・マハルを見たい。」ということだったらしい。

 

 

僕の勝手な調べでは、

 

 

たぶん東京の有楽町で街頭インタビューをして、

 

 

「海外で行きたい場所はどこですか?」という質問をしたら、

 

 

タワーブリッジ」とか「エッフェル塔」とかの次くらいに、

 

 

「タージマハル」と、人々は答えるのではないだろうか?

 

 

僕の勝手な調べでは、

 

 

東京に住んでいる人間で「ヨーロッパ」が好きなやつは、

 

 

「いけすかない奴」が多い。

 

 

ロンドンやパリとかで高級なブランドを買い漁って、短い足や太った身体を

 

 

必死に着飾るんだ。

 

 

けれど、残念だけどそいつらはきっと勝ち組だ。

 

 

そして、東京でインドが好きな奴は

 

 

「どこか風変わりなやつ」が多い、

 

 

誰かと競い合うというよりは

 

 

自分の世界で生きるやつらだ。

 

 

けれど、残念だけどきっとそいつらは負け組だ。

 

 

厨二病だ。

 

 

どこかで東京とか社会とかいうレールから転げ落ちてしまったやつらだ。

 

 

  

そういえば、

 

 

僕も東京にいた時に「タージ・マハル」に行きたいと思っていた。

 

 

そして今、

 

 

目の前にいる原田さんも「タージ・マハル」に行きたいらしい。

 

 

なるほど、どおりで気が合うはずだ。

 

 

けれど、僕は思う。

 

 

この原田さんが、

 

 

日本で純粋に育った、

 

 

疑うことを知らない人が、

 

 

タージ・マハルに向かうということは、あまりにも危険だ。

 

 

あの眩しく輝く、白亜の建物へと続く道は、

 

 

修羅の道だ。

 

 

きっと、辛くて危険な旅になる。

 

 

僕は、、

 

 

原田さんを止めるべきだ。

 

 

「タージ・マハルへは行かないでください。」

 

 

とか、

 

 

「原田さん、タージマハルは諦めた方がいいです。」

 

 

というセリフが、喉元まで上がってきて、

 

 

何度も口から飛び出そうになったけれど、

 

 

僕は、口を真一文字にギュッと結んで、

 

 

何とか堪えた。

 

 

だって、

 

 

一人の人間が、

 

  

「そこに行きたい」という気持ちを強く持っているとするのなら、

 

 

外野がとやかくいうのは本当に野暮でナンセンスだ。

 

 

 

行かずに後悔するな、どうせ後悔するなら行って後悔しろだ。

 

 

さぁ、、行け、原田!!

 

 

がんばれ、、原田!

 

 

 僕は心から応援するよ。

 

 

そして、タージマハル近辺にいる、詐欺師のインド人たちよ

 

 

どうか、この人に対してはいつもよりお手柔らかに頼むよ。

 

 

そういう風に考えながら、

 

 

 

僕は、最後のジャガイモを口の中に放り込んだ。

 

 

お会計のテーブルに移動する前に、

 

 

「これも何かの縁だから」と

 

 

原田さんは僕にメールアドレスを書いた紙をくれた。

 

 

僕も近くにあったメニューか何かの小さな紙をとって、

 

 

自分のメールアドレスを書き込んだ。

 

 

なんなら面倒くさそうだから、嘘のアドレスを書こうかとも思った。

 

 

けれど、「r」とか「i」とかを殴り書きせず、いつもより丁寧に書いている自分に少し驚いた。

 

 

当時、まだスマートフォンとかwi-fiはそんなに普及していなかった。

だから僕はこのインドの旅の期間中に、原田さんからのメールを確認することはなかった。

 

 

僕は、日本に帰ったら自分のメールボックスを開くことが楽しみだった。 

 

 

後日、このインドの旅が終わって、

 

 

自分のメールボックスを開いた時、原田さんからメールが届いていた。

 

 

「モンキーキックくん、お元気ですか?」

 

 「私は元気です。」

 

「私は、君と別れた後、タージマハルで靴を盗まれてしまいました。」

 

 「もうインド旅行はこりごりですが、君と出会えたのはとても良い思い出になりました。」 

 

 「私は無事に日本へ帰国できましたが、モンキーキックくんも無事に日本に帰国できるように祈っています。」

 

「日本に帰ってきたら、連絡頂けると嬉しいです。」

 

「それでは良い旅を。」

 

原田より。

 

 

※引用 「原田からの手紙」より

 

 

僕はこのメールを見て思った。

 

 

は、、原田さん、、、

 

 

 

「靴、盗まれたのですか!?」(衝撃)

 

 

 

まぁさ、この三日後に、

 

 

僕もタージマハールで酷い目にあうんだけどね。

 

 

それはまた、別のお話。。。

 

 

あぁ、タージマハルなんて行かなければ良かったなぁ。。

 

 

つづく。。。

 

 

 

jalapeno31.hatenablog.com

jalapeno31.hatenablog.com