イギリスがEUを抜けたい理由と、離脱で揉めている理由。今後はどうなるの?(EUの歴史)
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そもそもEUって何?
なんでイギリスはEUを抜けるの?
素朴な疑問をざっくり解説します。
EUはECSCから変化したもの
先ずは「ECSC」の話をしますECSCと「European Coal and Steel Community」の略で、日本語で欧州石炭鉄鋼共同体と訳します。
昔から戦争が何度もあった欧州は、戦争や争いをなくしたいと思っていました。
そこで、「石炭とか鉄って戦争に使われるし、揉め事になるから管理しよう!」
という流れになり、1952年フランス、西ドイツ、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、イタリア6カ国でECSCが発足しました。
このECSCが後にEUとなります。
超大国に対抗せよ!ECSC→EUへ
戦争や内戦、領土の奪い合いで欧州が荒れないように、アメリカやロシアなどに対して欧州で連合して経済でも負けないようにするため、「加盟国を増やして、仲良く経済も連携しようぜ!!」「モノ、ヒト、カネを自由に動かしてもっと発展しよう!理想郷を作るんじゃい!」
という流れで、先ほどの6カ国にイギリス、アイルランド、デンマークギリシャ、スペイン、ポルトガルを加えた12カ国で1993年にEUはスタートしました。(この間にECになったりいろいろあったけど、とりあえずEUは1993年からスタートです。)
今現在EUは加盟国12カ国以上ですが、現在のEUの旗は青地に星が12個というデザインで、当時の加盟国12カ国をイメージして作られています。
EUのメリット
EUの理念に人や物の自由な移動と通貨の統一があります。ヨーロッパは陸続きに沢山の国があり、国境があるので、「いちいちパスポートとか出さずに、もっと人の往き来を活発にしよう!」「通貨とか両替とか、いちいちめんどうだから統合しよう!」そうすればもっと色々発展するぞ!
という流れで、シェンゲン協定やユーロの導入により。EU加盟国であれば人が自由に移動できたり、統一通貨のユーロを使うことになり経済活動がより活発になりました。それと戦争もない欧州ができました。
「ヒト、モノ、カネが自由に動き、安全な国」まさに理想の国が完成したかに思われていました。
EUのデメリット
理想の国だと思われていたEUでしたが、デメリットもありました。
1、経済
例えばこの国は経済が悪いか金利を下げて活性化させたい。けれど他の国は良いので同じように下げたくない。けれど統一通貨なので個別の対応が取れない。経済が良くない国があった場合は良い国が援助しなければならないなどです。
2、難民問題とテロリズムの危険性
中東など紛争地帯から東ヨーロッパに一度難民として入国すると、そこから欧州内を比較的自由に移動できるので難民がテロリストだった場合テロを防ぐのが各国で難しかったり、移民や難民がもともと住んでいた仕事を奪ってしまうことも多くなりました。
3、ドイツ儲けすぎ問題
ドイツがEUで儲けすぎてるとたまに聞きます。これは労働力は東ヨーロッパの移民を安く働かせ、自動車などの工業製品をEU内に売りまくっているからです。関税などもかけられないのでこのドイツ一人勝ちを止めるのはなかなか難しいです。またヨーロッパの真ん中らへんにある立地も良いです。
イギリスが離脱する理由
イギリスはEU内で経済が良くない国に援助しているが、ドイツほど輸出で稼げていない状態です。稼ぎはないのに援助はしないといけない。
シェンゲン協定に参加はしていないが、他のEU圏内からの労働移民は完全には拒めないので、移民や難民が増えて仕事を取るかもしれない、治安が悪化するかもしれない。
お金は稼げず、月謝は高くて治安は悪化する。確かにこれだけ聞くと最悪です。
「イギリスは感情でEU離脱すると言っている。EUから出たら外国企業もロンドンから撤退して自分の首をしめる」という意見もありますが、現地の人にはまた違った苦労があるのか、もしくは内政を重要視する昨今の世界的風潮なのでしょうか。
EUから提示した離脱の条件で揉めている理由
EU側からしたらイギリスを優しく離脱させたら、後に続く国が出てくる可能性があるため、離脱の際は損をさせたいと考えてます。そして離脱の条件は今イギリスと交渉中です。
EU「簡単には辞めさせねー。他に続くやつが出てくるかもしれないからな。」
イギリス「辞めさせろや!」
そんな感じです。
今後はどうなるの?イギリス版トランプが動く!
イギリスのメイ首相がEU離脱問題をコントロールできずに辞任した後、イギリスの新首相となったのはボリス・ジョンソン氏彼は失言、暴言、スキャンダルなどが多くイギリス版トランプなどと呼ばれています。
彼はイギリスを本当に離脱させることができるのか、それともどうなるのか!?今後も目が話せません。
ではまた!!